■胡蝶蘭の正式学名とは？

胡蝶蘭の正式学名は、「Phalaenopsis Aphrodite（ファレノプシス・アフロディーテ）」といいます。「Phalaenopsis」の前半部分「Phalaen」は「蛾」を表すギリシャ語「phalaina（ファライナ）」が由来です。後半部分の「opsis」は「～のような」との意味を持ち、「Phalaenopsis Aphrodite」は「蛾のような」となります。美しく開く花びらが、まるで蛾が羽を開いているように見えることから名付けられたとされています。

「Aphrodite」は、ギリシャ神話の女神アフロディーテを指します。アフロディーテは「愛と美」の象徴とされており、ローマ神話においては女神ヴィーナスとも呼ばれる存在です。これらの由来から、胡蝶蘭がいかに美しく人々を魅了してきたかがわかります。

■和名「胡蝶蘭」の由来

胡蝶蘭が日本に伝来したのは明治時代といわれています。和名を決めるにあたり、日本語訳である「蛾」はあまりイメージがよくないことから、代わりに「蝶」の文字を用いたとされます。「胡蝶」は蝶の種類を指し、蝶が舞っているような優雅な様子から名付けられました。そのため、胡蝶蘭には「幸福が飛んでくる」という花言葉があります。相手の幸せを願い、その想いを込められる胡蝶蘭は大切な方へ贈るギフトにおすすめなのです。

■胡蝶蘭は暑さに強い

胡蝶蘭は暑さに強い植物です。もともと東南アジアの熱帯雨林に生息する植物のため、高温多湿の気候を好みます。日本的なイメージを強く持たれることもある胡蝶蘭ですが、実はジャングル出身なのです。そのため、胡蝶蘭を飾る場所は温かい場所をおすすめします。

■胡蝶蘭は乾燥に強い

また、胡蝶蘭は夜間に二酸化炭素を吸い昼間に光合成を行う「CAM型植物」であり、乾燥にも非常に強いです。通常の植物は、気温の高い日中に気孔を開いて二酸化炭素を吸うため、多くの水分を失ってしまいます。しかし、胡蝶蘭は気温の低い夜間に二酸化炭素を吸うことで、水分の損失を抑えられるのです。そのため、乾燥に強く水やりの頻度が少なくてすみます。

■香りが少なく花粉が落ちない

胡蝶蘭の特徴としては、香りが少ないことも挙げられます。香りは花の大きな魅力ですが、好き嫌いが分かれるケースも少なくありません。その点、胡蝶蘭は香りが少ないことから、店舗や事務所などに長期間飾る場合にも適しています。また、花びらの奥に花粉が溜まっていることから、花粉がほとんど落ちないことも特徴です。

■寒さには弱いため注意

胡蝶蘭は寒さには弱い一面があります。特に、10℃以下の環境ではすぐに枯れてしまう可能性があります。夜間の気温が10℃を下回る状況であれば、エアコンなどで温度を調節するのがおすすめです。暑さや湿気、乾燥に強い、手がかからず長持ちするというイメージがある胡蝶蘭ですが、寒さには注意しましょう。

■胡蝶蘭はお祝い事の定番ギフト

長持ちしやすく香りが少ないなどの理由から、胡蝶蘭はお祝い事におけるギフトの定番となっています。「幸福が飛んでくる」といった縁起のよい花言葉も持っており、開店・開業をする方などへのギフトにも人気です。

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